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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇早急にやらなければ緊急対策にならない

 昨年の5月4日、常磐道で起きたバスと乗用車の正面衝突事故(乗用車に乗っていた母親と6歳の子どもが死亡)は、中央分離帯がない高速道路の対面部分で起きた。対向車がポールを越えたら絶対避けられない大事故になることは誰でも分かる。そこで、早急に対策を講じほしいと首相官邸に意見を送った(5月6日)が、12月20日、国土交通省は事故防止緊急対策を発表した。

 具体的には、ラバーポールで仕切るだけの区間約2500㎞のうち、今春から約100㎞でワイヤーロープ5本で中央を仕切り安全対策を検証するとのことだ。

 二車線区間では、反対車線への飛び出しが一昨年は334件発生し、死亡事故の発生確率が四車線区間の約2倍になっているとのことなので、全線で早急に工事をすべきだろう。検証は高速道路ではなく、実験コースを設けてやってほしいものである。

 早急にやるから緊急対策なので、危険と分かっていても対策が遅れれば放置したのと同じである。アメリカだったら、賠償金は懲罰的な意味も含め何十何百億円になるのかもしれない。

◇批判や誘導のために使っていないか

    全教室に国旗を掲げたことは過去のブログで取り上げたが、教室に国旗を掲げることについて教職員の意見を求めると、国旗に対する日本の国民感情からすると望ましくない、との反対があった。国旗を忌避するような国民感情があるとは思えなかったが、掲げてみてそのことがよく分かったのである。

 物事の判断を国民感情という観点から語られると、そのほとんどが否定されるが、否定のためにメディアなどが持ち出す国民感情は、国民の実態とかけ離れているように感じる。

 13日に起きた米軍オスプレイの海上不時着事故は、県民への被害防止と搭乗者の生命のためにとったパイロットの緊急避難行動だった。機体は大破しても県民の被害はなく、また、搭乗者に死者が出なかったのも幸いだったが、そのことへの言及はなく、オスプレイ、米軍への激しい批判を続けるメディアには呆れた。

 事故原因が明らかになり、19日から飛行が再開されることになると、事故から1週間も経たないのにと、また激しく批判し県民の反発は必至と報じた。

 国民感情からするととか、反発は必至とか、批判が高まるだろうといった報じ方、そして、反発する人などの声を併せれば、反発し批判することは当然のこと、それが正しいと世論を誘導しているようなものである。偏向報道と感じることが多く、報道への信頼が薄れているのは当然のことだろう。

◇報道の力を借りる(2)…産経抄

 卒業式も終え春休みも間近になった頃、以下のような文書を送付すると、4月に入り産経抄子の田中規雄さんが学校を訪れた。


  産経抄子 様

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 過日の産経抄では、読まれた方から励ましの言葉をいただきました。本校の実践が世の中に発信されたこと、私のみならず教職員も喜んでおります。
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 3月をもって定年退職となります。教育の現場を去るにあたり、教職員に迷惑をかけることなく、教育活動にも支障をきたすことなくと考えていたので、学校名の公表を避けていただくお願いをしました。しかしながら、熊本県の3歳児が殺された事件に、教育の現場から感じるこの国の教育の間違い、改めなくてはならないことを世の中に知らせることなく去っていくことは許されないと思いました。悲惨な事件が連日発生していますが、私には、教育が間違っているからそうなると考えることが非常に多い。

 間もなく修業式も終わり春休みに入ります。今後、西中の実践をお取り上げいただく時には学校名を公表してくださっても結構です。
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 平成23年3月10日  栃木県足利市立西中学校長 OOOO

        

  産経抄(2011.4.25)

 栃木県足利市立西中学校の校長を今年3月まで務めていた、OOOOさん(60)にお目にかかった。今年2月10日付のコラムで、「毎朝、掲揚塔に国旗を掲げ、全教室でも常時掲揚し、地区最悪といわれた学校を立て直した校長」と紹介した人物である  ▼名前を伏せたのは、小林さんが、現場の混乱を心配したからだ。ところが「定年退職したので、もう学校に迷惑がかかりません」との知らせを受け取り、先日足利市を訪ねた  ▼まず、西中学校に案内してもらった。ちょうど午後の授業が終わって、掃除の真っ最中だった。西中では、教室はもちろんトイレや職員室を含めて、全員が分担して行うそうだ。「お久しぶりです」。生徒は満面の笑顔で、小林さんを迎えていた  ▼見ていてとても、気持ちがいい。かつて荒れた学校だったとは、信じられない。小林さんによれば、平成20年の赴任時には、すでに改革は進んでいた。新校長は市で一番、いや県下一の学校をめざす、との目標を宣言する  ▼とはいえ、国旗掲揚ひとつとっても、一部の教職員の反発は強かった。小林さんは週に1度、「校長室だより」と題した文書を作り、教職員と生徒、保護者に、自分の考えを粘り強く伝えた。小林さんがこの中で何度も訴えたのが、「日本人としての誇りと自信」だ。東日本大震災を経験して、その思いをより強くしている  ▼『学校の先生が国を滅ぼす』(産経新聞出版)で、大阪府の元公立高校校長の一止(いちとめ)羊大(よしひろ)さんが、国旗国歌の指導ができない学校の実態を暴いた。栃木県の学校は幸い、それほど荒廃が進んでいないようだ。退職後も教育改革に情熱を燃やすお二人を一度、引き合わせたいと思っている。


 この記事の反響は大きかった。足利市小中学校校長会の歓送迎会では、産経抄に感動したと教育委員長に紹介されたり、地域の方が産経抄を回し読みしたことを知らせてくれたり、手紙が届いたりしたのである。

 私は報道の力を実感していたので、しばしば報道機関に情報を発信していた。何度も記事が掲載されたりテレビ放映されたりすると、学校の理解者応援者が増えていったのである。もちろん、生徒や教職員の励みにもなったのである。

◇報道の力を借りる(1)…産経抄

 定年退職まで2カ月余りとなった平成23年の1月、教育現場の思いを報じていただくために退職記念に作成した冊子「みんなの心に輝く学校をめざして」とともに、以下のような文書を産経新聞社に送付すると、間もなくコラムで取り上げられた。


  産経抄子 様

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 我が校は市内の悪い学校の横綱と言われ続けてきましたが、熱意溢れる教職員集団の絶大な力によって、今では足利で一番いい学校と言われるようになりました。
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 連日報じられる信じられないような事件、多くの人の手本となるべき人の悪事、国を疎んじるような人間の増加など、このままでは国が滅んでしまうと思っています。立て直すためには教育の改革が必要であり、そのために報道機関の力がどうしても必要です。冊子を送らせていただいたのは、教育現場の思いを紹介していただくことができたら、壊れかけているこの国を救うために少しは役に立てるのではないかと考えたからです。
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 平成23年1月28日  栃木県足利市立O中学校長 OOOO

        

  産経抄(2011.2.10)

 ロシアの動きは、相変わらず素早い。タス通信によると、北方領土の日の7日、東京の在日ロシア大使館前で、右翼の活動家がロシア国旗を引き裂いた。ロシア外務省は翌日、日本大使館の井出敬二公使を呼び、当局が犯人を処罰するよう要求する ▼同じく7日、菅直人首相は、「許し難い暴挙だ」と、メドベージェフ大統領の国後島訪問を批判した。この発言に対するロシア側のいら立ちが、背景にあるのは言うまでもない。ただせっかくの首相の勇ましい弁舌も、鳩山由起夫前首相が講演で、北方領土の2島先行返還論に言及した直後とあっては、効果も半減だ ▼前原誠司外相のロシア訪問を前に、出はなをくじく外交戦術でもあろう。そうした政治的な思惑を差し引いても、国旗の侮辱に対して強い姿勢で臨むのは、国際社会では当然といえる ▼これまで日の丸は、中国や韓国で何度も燃やされ、切り裂かれてきた。そうした行為に対して、日本政府は弱腰でありすぎた。いや政府の責任だけではない。公立学校の入学、卒業式で、国旗に対して起立しない教師の姿がみられる、世界でも珍しい国である。 ▼教育委員会や校長が国旗、国歌に敬意を示すよう求めると、「憲法違反」だと抗弁する。先月東京高裁は、さすがにそんな非常識を認めない判決を下した。原告の東京都の教職員たちは、きのう上告した。救いは、こんな先生ばかりではないことだ ▼栃木県内のある公立学校では、毎朝、掲揚塔に国旗を掲げるのはもちろん、全教室でも常時掲揚している。地区最悪といわれた学校を立て直した校長から送られてきた、改革の記録で知った。校長の要望で、学校名を公表できないのが残念だが。


 地方の中学校の取り組みなど、大新聞が取り上げることはないかもしれないと思っていたので正直驚いた。国旗については学区内の全戸に知らせ、地元の新聞でも報じられていたので、コラムを読んで誇らしく感じたなどの声が学校に届いた。教育活動に支障が出ることを心配し学校名を公表しないようお願いしたが、その必要は全くなかった。

◇おもてなしの心に触れた大会だった

 今年のねんりんピック剣道交流大会は、長崎県五島市で行われた。昨年(山口県開催)は予選決勝で敗れ、出場は叶わなかったが、今年は行ったことがない五島市なので、出場できることに喜びを感じた。

 2年前の大会は、栃木県開催だったので3チームが出場できた。結果は優勝、準優勝、3位にそれぞれ入賞し最高の結果だったが、何度も強化練習会を行うなど、強化費用も相当にかかったと思うと、負けられないという気持ちが強かった。大会が終わった時は正直ホッとした。

 今回の大会は、予選リーグ1勝1敗で決勝トーナメントに進むことはできなかったが、5人がそれぞれ力を発揮できたこと、そして、大会関係者などの歓迎に素晴らしい大会だったと感じている。

 五島市立福江小学校の2人の児童の歓迎メッセージはとてもうれしかった。出場選手は皆同じ思いだったろう。「ギバレ!」と励まされれば頑張りもする。海と鬼岳がおすすめと言われれば行ってみたくもなる。レンタカーを借りて観光をしたのだった。お土産はかんころ餅と勧められれば、たくさん買って帰ったのである。

 観光や市街地散策では挨拶されたり道案内をしていただいたりしたが、催し物などで迎える側になったら是非こうしたいと思った。おもてなしの心に触れた大会は、いつまでも選手の心に残ることだろう。

◇教育委員会の指導が必要かな

 夏休みも終わり頃になると、散歩中に母親の叱咤の声を聞くことがある。通り過ぎるまでの僅かな時間で聞こえた内容からすると、宿題が終わっていないのである。

 終わらないのはサボっていたからなのか、宿題の量が多すぎたのか、子どもの能力を超えるものだったのか、内容は分からないが、可愛そうに思いながら通り過ぎる。

 「自分の子どもが通う小学校の宿題が多すぎる。友だちのところ(友人の子どもが通う他の小学校)はすごく少ないのに」と話す母親たちの会話を耳にしたことがある。親が面倒を見ないとできない内容が多ければ、苦痛を感じる保護者も少なくないだろう。

 宿題はクラスや学校によって違いがあっても、内容などに大きな差があってはならないだろう。そうでなくては保護者の理解や協力も得られない。

 同じ市内の子どもなのに、宿題(量や内容)に大きな差があっていいのか。楽しみな夏休みが苦痛になっていないか。宿題が終わらなかった子どもは元気に登校できるのか、といったことを考えてしまうが、子どもや保護者が納得できるものであれば学校不信を招くこともない。教育委員会の調査や指導が時には必要かもしれない。

◇公務員のように有給休暇が取れたら

 総理が企業に給与の引き上げを要請しているのはとてもいいことだと思う。今後も引き上げを要請してほしいものである。

 随分前の新聞に、政府や経済界が「プレミアムフライデー」構想の導入を検討しているとの記事があった。月末の金曜日の午後3時に退庁・退社ができれば、浮いた時間を買い物や旅行など充てることができるので、個人消費の喚起に繋がるというのである。

 しかしそれは、土曜日が休みの人に恩恵をもたらしても、休みではない人、特に月末は忙しく休めない民間人にとっては何の恩恵ももたらさないかもしれない。

 公務員は時間単位で有給休暇が取れるので、2時間の時間給を取ってもらえば、制度を導入しなくても済みそうである。民間では、休暇を半日又は1日単位でしか取れないところが少なくない。僅か30分1時間の用事でも、午前であれば午前が、午後になれば午後が休暇になる。

 公務員と同じように時間で有給休暇が取れれば、いざという時のために休暇を残しておくことができる。時間で有給休暇が取れれば職場も働き易くなる。「プレミアムフライデー」よりも早く実現すべきだろう。